【2020年版】Ender3購入ガイド 選び方・安全・必要なパーツなど 半年で10万円つぎ込んでわかったこと

3DプリンターのEnder3を購入して半年が経過した。
最初に知っていたほうが良いこと、ここはきちんと確認しておかなければいけないこと、一つの区切りとしてまとめておく。

あまり積極的に書きたくはなかったが、今後導入を考えている人向けに、安全上の話も説明する。

家庭用3Dプリンターの方式

大きく2種類ある
・FDM 熱溶解積層法
溶かした樹脂を少しずつ積み上げる方式

大きくざっくりした形状を出力したい
力が比較的かかる部品に向いている
20cm四方レベルの大きな部品をすることができる。
装置は大きくなりがちで、設置スペース、熱の発生が気になる。
自分で組み立てるタイプ(左)と出来合い(右)の2種類がある。
出来合いのモノはお値段がはるが、サポート等があるので安心
例:ものかけ、ラジコンの部品、蓋、簡単な工具など

剛性が必要なモノ掛けの例

・光造形方式
レジンという液体を光で少しずつ固めて引き上げる方式

小さい(130 * 70 * 150mmなど)けど超精密な形状を出力したい
精密なフィギアに非常に向いている、でももろい。落とすと割れることも。
レジンの洗浄、紫外線硬化などの処理や装置も必要
例:鉄道模型、フィギアなど

機械の部品や修理用の部品を作りたかったので、今回はEnder3という機種を選んだ。
光造形に比べ、大きなもの(20cm四方)が作れ、レジンの後処理、値段にも悩まされないという意味では正解だったと思う。

Ender3とは

中国のCREALITY 3D社が作った3Dプリンタ。
この会社は3Dプリンタを年間80万台程度生産・出荷している。
とにかく、海外Youtuber、海外3Dプリンタサイトでよく見かける。
シェアもかなりのものと推測できる。
日本のAmazonでは複数の業者が出品している。
微妙な仕様違いやブランド違いも多く、
どれがCREALITY 3Dの商品かはレビューで判断する必要がある。
半分ギャンブルなところもあるが、箱で判断できるらしい。

Proモデル(右)が後継で発売されている。剥がしやすいシート、頑丈なY軸、Minwell電源(台湾本社)が売り。
手軽に試すなら27000円程度のEnder3(左)、
長期なら33000円程度のPro(右)だろう。
筆者はEnder3を使用しているが、6000円の差額の価値は・・・難しい。

基本は組み立て式なので、自分で組み立てる。
組み立てで精度が大きく変わるわけではないような気もするが、
気になって何度か組みなおして水平を出しなおしたりした。

組み立て難易度はかなり高め、というのが所感。
機械ものが得意な人向け、なんだろうとは思う。

参考リンク

Ender3のいいとこ、強み

・台数が出ており情報量が多い
⇒困ったときに調べやすい 機能改造がやりやすい

とにかくYoutube、Google検索で「Ender3 ***」と入れれば情報はかなり出てくる
英語でもなんとなくわかるし、自動翻訳を駆使すれば簡単に理解できる。
修理、改造も容易でそこはすごくよかったところ。

2万円台で10万円程度の機種同等の印刷結果も狙える(注:単色)
・アフターパーツも多数出ており、Aliexpressを活用すれば安く維持できる


部品一つ一つが安く、
互換部品(相性や加工がいる場合もあるが)もたくさんある。

強化パーツや精度改善パーツ、ソフトウェアを投入で印刷精度を上げられる。
安い機種で、どこまでできるのか?それを試すのも非常に面白い。

Ender3のいまいちなとこ・安全上の懸念

あまり書きたくない話だが、やはり安全は大事だ。

・Ender3の一部のFirmverだとセンサーがFAILしてもそのまま動作する

よって熱暴走するかもという懸念はある(必ずしもそうなるとは限らないが)
すでにお持ちの方は確認したほうがよい項目だ。

これは有志が作ったファームMarlinに変更することである程度解決できる。
熱電対が外れたり、温度範囲外になると直ちに動作が停止するようになる。
導入後、熱電対をわざと外してみると即停止した。

作業自体は下のサイトを見ながらArduinoUnoを使ってできた。
そもそも熱源を搭載する構造上、留守時に稼働させるのにはリスクがある。
十分注意して使用したい。

ファーム:https://marlinfw.org/
参考リンク(これらを参考に入れ替えた):
https://make.oldcyclist.com/2018/10/ender3-firmware/

・XT60コネクタの懸案

LOTによっては発熱するコネクタの個体があるらしい。
Yotubeでは焦げた画像も出てくる始末。
実際買ったのもそうだった。作動時触れないぐらい熱い。
推測ではあるが、コネクタが正規ではない&カシメがゆるい?わからない。

正規品はAmassのロゴがあるものらしく、正規ストアから購入できる。
このサイトによればAmassがパテントをもっているとのこと。
https://www.ep-cosmotech.com/%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC/
XT60しか書いていないのはどうやら違うらしい。

実際にこれを購入した。しっかりAmassのロゴが刻印されていた。

左2(発熱があったもの) 右3(常温になったもの)

比べるとメッキのキラキラ感、作りの精密さは差があった。
正規のコネクタにしっかりはんだ付けすることで、常温になった。
今のところ安定している。

参考

以上2点の懸念についてはこちらのwikiにも同様の記載があった。
おおむね内容は同じようだ。
https://www.reddit.com/r/ender3/wiki/index

Ender3本体以外に必須そうなもの

本体にもおおむねの工具、必要なものは含まれているが、あったほうがよいものを列挙する。
基本的にプリンタ自体が消耗部品の山なので、使えば使うほど必要になる。
Amazonで買うと高いので、Aliexpressなどがおすすめだが、届くのに2~3週間程度時間がかかる。
安いAliexpressで買う場合は、故障を見越して大量のスペアパーツを購入している。
部品の品質が交換前提だったりするので、案外手間とお金はかかる。
これに耐えられないのであれば、完成品の3Dプリンタを購入すべきだと思う。

それでも安いはず、はずという根拠のない確信でここまで来てしまった。

・エクストルーダー強化パーツ
おそらく最初に壊れる部分。バネで押し付けているレバーが樹脂のため、ひびが入ってしまう。ほぼ必須ともいえる。

実際に6H程度印刷したらひびが入ってしまった。

メタルでできたパーツに交換したところ、それ以降は再発していない。
プラスチックに比べ熱が伝わりやすいので、
ステッピングモーターの温度が上がりすぎると
PLAがぐんにゃりして引っかかってしまうことがあった。
あと、安すぎるものだったのか、ベアリングがすぐ壊れてしまった。
オリジナルのベアリングを移植して使用している。

・フィラメント(PLA)
付属のものはわずか。まずは印刷が容易なPLA 1.75mmのものを用意。

いろいろなPLAがAmazonにはあるが、安いものは品質のばらつきは大きい。
Lotによって色が違ったり、硬さもちがったりする。
1Kgあたり1600円~2500円ぐらいの間を購入しているが、予算があるなら国産(約6000円~)もよいかもしれない。

・ノズル
ノズルはいずれ詰まる。原因はフィラメントに含まれる不純物が原因らしい。
アセトン漬け、ライター炙りなど詰まり取り手法があるが、おすすめは交換。
時間がかからない。

ノズルは一回で同じ種類のものを20個程度買うようにしている。
製造元や種類によって微妙に寸法が違うので、交換のたびに調整が必要になる。
とにかく手間を省きたい。
穴径は速度と精度のバランスがよい0.4mmを使っている。

・予備の押し出し機
慣れない頃は詰まり、対処に時間がかかったり、壊してしまうことがあった。
締め付けが弱く、樹脂が漏れてべとべとになってしまったこともあった。

予備が一つあると、安心してつまり解除、分解清掃に取り組めた。
一個しかないというのはなかなか精神的にきつい。

・PTFEチューブ
案外盲点。チューブの中に溶けたPLAが詰まってしまうと大変面倒。
切るしかなくなる。

たまにホースについている継ぎ手がどうしても外れなくなることもあった。
継ぎ手がついている商品を買っておくとさらに安心できる。

・XT60コネクタ(Amass)
先述の通り、発熱する個体の場合、交換を強く推奨する。

はんだごてでしっかりとはんだ付けして修正したいところ。
交換後は発熱していないことをしっかり確認したい。

・Arduino UNO
先述のカスタムファームに変更するのに必要。
Arduino UNOを書き換え器として使用することで、本体のファームウェアを入れ替えられる。他にも自動平面出しの拡張等を行うときなどにファームをいじる場合使うことになる。

単品よりもケーブル等が入っているものを買ったほうが便利だった。
写真のモノを買ったが、3Dプリンターとつなぐケーブルは足りず、結局自作した。

・火災報知器(煙)

印刷時はこれを近くにぶらさげている。少ない煙で反応して鳴る。
お守り代わりにつけておくのもよいと思う。

まとめ 思っていたよりは安くない・・・かも!?

本体は2万円台、Amazon次第では25000円程度で買えることもあるが、
維持するパーツをたくさん買わなければならないのでそこまで安くないかも。
増強するパーツ郡だけでも20000~30000円は購入して、フィラメントはすでに20本ぐらい買っているので優に40000~50000円はかかっている。
総額で100000越え、だ。

完成品の専用機のコストってどうなんだろう?
交換が必要なパーツがないわけではないし、専用部品がちょっと高め?
ちょっと持っていないのでわからない。

Ender3は自分で組み立ててノウハウを得たい人向けなんだろうと思う。
機械いじりしたい、改造したい等の人には最高な一品。
何より欲しい時にモデルをすぐに手元で印刷できるのがいい。

ようこそ、3Dプリンター沼へ。

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